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クラブのレガシーとなる存在として大きな期待をしていたセルフィーが他界していたことが先日パカパカファームより報告がありましたので、応援してくださった皆様にご連絡いたします。
まずは、引退から他界するまでの経緯をご報告させて頂きます。
他界した時期は昨年の夏前のこととのことです。(登録上の記録では2023年5月29日となっておりますが、牧場へのインタビューの結果をそのまま報告させていただきます)
セルフィーは引退後にレースでの疲労がかなり残っていましたので休養期間を取り、種付けは4月からはじめました。
2度ほど種付けにトライをしたのですがいずれも着床が確認できなかったので昨年の機会では断念し、昨年いっぱいは英気を養うこととなったようです。
その後セルフィーは繁殖牝馬だけがいる分場に移動し、放牧をしながらゆったり過ごす日々を送っておりました。
が、夏前のある日、放牧地で倒れているところをスタッフが発見し、すぐにできる限りの手当を施したのですが、残念ながらそのまま他界してしまったとのことです。
原因は心臓麻痺という診断でした。
素晴らしい活躍馬を出した母系で将来を最も期待されていたセルフィーですので、ハリーを含め牧場スタッフ全員の落胆は言葉で表すことのできないものでありました。
当時パカパカファームの前場長が任期満了に伴い、引き継ぎ期間に入った直後のことであり、出産予定の馬が数頭いた事、夏のセリの準備を含めて多忙を極めていた事もあり、本馬の死亡届けの登録作業は後日ということになってしまっていたようです。
通常クラブ所属馬の近況はクラブスタッフと牧場の場長とで行っておりましたが、昨年の人事異動のタイミングが重なり申し送りがうまくできておらず、クラブへの連絡は本馬の死亡届けのタイミングで知ることとなってしまいました。
本来であればもっと早い時期に皆様にお知らせするべきであり、この時期でのご報告となったことを心よりお詫び申し上げます。
次に、更新などではあまりお伝えできなかったセルフィーのことを皆様にお届けしたいと思います。
セルフィーを最初にクラブスタッフが見たのが、募集決定後の立ち写真撮影時でした。
鮮やかな栗毛の女の子は、脚が少し短めで体高は低いので、他の募集馬とは異なるタイプだなというのが第一印象でした。
立ち写真の撮影ポイントに移動させた際の歩いている様子を見た時には、バランスが良い馬だなとすぐに感じました。
そのバランスの良さがすぐに出たのが撮影時で、立ち姿がすぐにピタリと決まり、撮影時間も相当短く、全く手のかからない仔でした。
「スクリーンヒーローの栗毛の牝馬は走らない」と当時生産界隈で囁かれていたので、育成場に入っても「この仔走るのかい?」と聞かれることはありましたが、調教でとにかく頑張る姿や「飼い葉をもりもり食べる」能力を見ていたので、この仔は活躍してくれると確信めいたものが芽生えたのは、本馬の2歳の日高で雪解けが始まるころでした。
牝馬の飼い葉の食いを一つの指標にされる会員様が増えたのは、この仔の影響が大きかったと思います。
その後の本馬の活躍を会員の皆様と分かち合えたことはクラブにとってかけがえのないものとなったことは言うまでもありません。
セルフィーは、競馬での活躍だけでなく、レースに行くまでのプロセスにも大きな財産をクラブにもたらしてくれました。
例えば、スタッフと藤沢調教師との結びつきをより強くしてくれたのは、セルフィーでした。
先生と話す時は、「この仔は本当によく頑張っている」と上機嫌にいつも語っておられ、馬優先の藤沢厩舎で3歳時に10本出走したことが、期待の高さと頑張りに対する信頼の証だったと思っておりますし、その後も藤沢調教師と育成場や競馬場でお会いした際には色々なアドバイスを頂けるようになりました。
引退前にオープンクラスに押し上げたい一心で、鮫島調教師と少しずつステップアップし、クラブ初の平地オープンクラス馬が本馬で実現できたのは、本馬が中心となったコミュニケーションがあったからこそだとクラブは考えており、現在の調教師陣がクラブとの対話を重ねてくれるようになったのも、セルフィーの活躍も一役を担っていると思っております。
セルフィーは競走馬を引退するまで大きな怪我をすることなく、古馬になっても大きな成長を見せてくれた稀有な馬だっただけに、本馬の仔を見ることなくこの世を去ってしまったことは残念でなりません。
しかし、彼女がいつも一生懸命に走る姿を横で見守ることができたことは、クラブとクラブスタッフにとって本当に幸せな時間でした。
懸命に頑張っても結果に繋がらないことがほとんどの競馬界において、セルフィーのひたむきさは見る人の胸を打つものがあり、勝ち上がったすべてのレースを通して、信じる気持ちと努力が報われることがあることを教わりました。
セルフィーの冥福を心より願うと共に、皆様に素晴らしい馬がいたということが伝わればと願っております。
R.I.P
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他界した時期は昨年の夏前のこととのことです。(登録上の記録では2023年5月29日となっておりますが、牧場へのインタビューの結果をそのまま報告させていただきます)
セルフィーは引退後にレースでの疲労がかなり残っていましたので休養期間を取り、種付けは4月からはじめました。
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その後セルフィーは繁殖牝馬だけがいる分場に移動し、放牧をしながらゆったり過ごす日々を送っておりました。
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素晴らしい活躍馬を出した母系で将来を最も期待されていたセルフィーですので、ハリーを含め牧場スタッフ全員の落胆は言葉で表すことのできないものでありました。
当時パカパカファームの前場長が任期満了に伴い、引き継ぎ期間に入った直後のことであり、出産予定の馬が数頭いた事、夏のセリの準備を含めて多忙を極めていた事もあり、本馬の死亡届けの登録作業は後日ということになってしまっていたようです。
通常クラブ所属馬の近況はクラブスタッフと牧場の場長とで行っておりましたが、昨年の人事異動のタイミングが重なり申し送りがうまくできておらず、クラブへの連絡は本馬の死亡届けのタイミングで知ることとなってしまいました。
本来であればもっと早い時期に皆様にお知らせするべきであり、この時期でのご報告となったことを心よりお詫び申し上げます。
次に、更新などではあまりお伝えできなかったセルフィーのことを皆様にお届けしたいと思います。
セルフィーを最初にクラブスタッフが見たのが、募集決定後の立ち写真撮影時でした。
鮮やかな栗毛の女の子は、脚が少し短めで体高は低いので、他の募集馬とは異なるタイプだなというのが第一印象でした。
立ち写真の撮影ポイントに移動させた際の歩いている様子を見た時には、バランスが良い馬だなとすぐに感じました。
そのバランスの良さがすぐに出たのが撮影時で、立ち姿がすぐにピタリと決まり、撮影時間も相当短く、全く手のかからない仔でした。
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牝馬の飼い葉の食いを一つの指標にされる会員様が増えたのは、この仔の影響が大きかったと思います。
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セルフィーは、競馬での活躍だけでなく、レースに行くまでのプロセスにも大きな財産をクラブにもたらしてくれました。
例えば、スタッフと藤沢調教師との結びつきをより強くしてくれたのは、セルフィーでした。
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引退前にオープンクラスに押し上げたい一心で、鮫島調教師と少しずつステップアップし、クラブ初の平地オープンクラス馬が本馬で実現できたのは、本馬が中心となったコミュニケーションがあったからこそだとクラブは考えており、現在の調教師陣がクラブとの対話を重ねてくれるようになったのも、セルフィーの活躍も一役を担っていると思っております。
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R.I.P
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